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 わが家は石油ストーブと小型暖炉で万全であるが、大事なものがない。

 寒い。いつまでも寒い。
 今年は降雪もすごいらしい。
 青森県の酸ヶ湯では、2月25日、気象庁のアメダス全観測地点史上最高の、
 積雪量553cmを記録した、という(現在も更新中)。

 三好達治の『雪』。

  太郎を眠らせ、太郎の屋根に雪ふりつむ。
  次郎を眠らせ、次郎の屋根に雪ふりつむ。

 井伏鱒二は次のように書く。
 「ともかく雪はしんしんと降りつもる。これほどうまく雪を降らしている詩は珍しい。」

 しかし、積雪量5mを超えるとなると、太郎の屋根、次郎の屋根に雪ふりつむなどと、
 悠長なことをいっている場合ではない(のかもしれない)。



 
いつまでも寒い
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 雪が降ってきた。

 誕生日は誰にでもあるが、おれにもある。今日だ。
 もう64歳である。来年は、なんと初期高齢者の仲間入りだ。

 お休みなので、漫画や小説の類をベッドで読み散らかしている。
 誕生日には必ず読む小説がある。
 ジェイムズ・ジョイスの『ダブリンの市民』だ。
 こんな雪の日にはぴったりである。
 ユリシーズへと至る15篇の物語。「死者たち」の最後。

  雪が、かすかな音をたてて宇宙に降り、最後の時の到来のように、かすかな音を立てて、
  すべての生者たちと死者たちの上に降りそそぐのを耳にしながら。

   
 
 誰にでもある誕生日
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 陽射しは差し込むが、みんな寒そうに歩いている。

 今日は、夕方までなにもない休日である。

 『山口晃大画面作品集』、『会田誠 天才でごめんなさい』、『別冊太陽 与謝蕪村』、
 『HUGE』をパラパラ見ては、飽きたら次、というふうに読み散らかしている。
 これを「至福」といわずなんというのだろう。
 
 おれは、風呂(湯船)のなかで蜜柑とか葡萄を食べるのが趣味である。
 お行儀は悪いかもしれないが、一度やってみてください。
 いや、黙っているけどけっこう皆さんもやっているかもしれない。

 
 
 風呂で蜜柑を…
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 降り出したと思ったら、あっという間の雪景色。

 飽きずに雪降りを見ているうちに、京浜東北、総武線が止まり、続いて東海道線、
 横須賀線が止まった。
 明るいうちから会って飲もうという約束も自ずと御破算になり、一日をぐずに過ごした。
 雪は一日中降り続いたが、暗くなりかけから霙になってやがてあがった。
 おれは近所に豆腐を買いに行く決心をし、重装備をして出かけたが、豆腐の栃木屋も、
 その向かいの「ヨロッコ・ビール」も、もう閉まっていて、おれは「積雪難民」として、
 巷に流れ出ていくしかなかった。

 よくいわれる「人間の業」という言葉。おれは、それに否定的だった。
 いや、そうではなく、他人の「人間の業」的有り様に否定的だった。
 しかし、60数年も生きてくると、自分が「愚かで不毛なことを繰り返す存在」であることは、
 認めざるをえないのであった。
 そのうえで、おれは他人のそういう振る舞いが許せない人なのだ。
 
 客のまばらばな飲み屋で湯豆腐をつっつき、熱燗でボーッとした頭で、これからはなるべく、
 都合よく自分の業だけを肯うのではなく、「あらゆる人間の業」を肯定出来るような人間に、
 少しずつ変わっていこう、などと考えたりしたのだった。

 外は雪が降り続いていた。
 

 雪の夜
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 いくつかの水路を経て、我が家にやってきた水鳥。そのうえ「発光」までしている。

 雑誌『HUGE』はGo!BOOKSTOREという特集である。力の漲った特集である。
 何度も書いたが、おれは「本屋」をやりたかった。実現直前までいった。
 店名まで決まりかかっていた。恥ずかしいが書こう、「漂流堂書店」もしくは「道草書房」。
 しかし、その目論見は泡と消えた。
 おれに「本屋」をやろうという情熱が少し足りなかった、としか思えないが、
 なぜ出来なかったのだろう、とおれは今でも死児の歳を数えるように繰り返し思い出す。

 明るいうちはそんなでもなかったけれど、今夜は寒い。
 本屋
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 何だかわからない映像ですが、アラジン ブルーフレームの火です。

 石油ストーブの上には、スジ肉を煮る圧力釜が乗っていて、よい匂いがします。
 わたくしといえば、時おり青い火に手をかざしながら、句集なぞを読んでいるのですが、
 その冬の夜の光景を想像して下さるだけで、いかにわたしが温厚な人間か、
 おわかりになろうというものです。

 句をいくつか。

   しぐるるや駅に西口東口        安住 敦
   日暮るるや麻布二の橋三の橋     久保田万太郎

  同じく万太郎の有名な句に、
   ばか、はしら、かき、はまぐりや春の雪

 おふざけの句ではない。いずれも、なんともいえない余韻を残す。
 なにしろ、一茶にも次の句がある。

   初雪や一二三四五六人
   
 冬の夜や…
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 我が家のクリスマスリース。 

 2012年の点鬼簿−2

 吉本隆明(1924年11月25日 - 2012年3月16日)

 あーぁ、とうとう吉本さんが亡くなった、としみじみ思った。
 おれは、叛旗派でもなく、吉本主義者でもなく、吉本思想を勉強したわけでもなく、
 吉本さんが書かれるものを、横目でちらちら拾い読みをしたにすぎない。
 それでも、おれのなかのどこかに吉本隆明は居続けた(居続けている)。

 本人が亡くなると、「あんなものは大したものではない」的なことを発言する人が必ずいる。
 網野善彦さんの場合もそうだった。
 おれは、そういう人を軽蔑する。
 2012年聖降誕祭
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 先日、ニコライ堂の横を通り、「まつや(蕎麦屋)」へいった。

 「まつや」で昼酒を飲むのは、何年ぶりだろう。
 ある時期、昼飯は「まつや」で蕎麦を食うと決めていた。
 年間、200日くらいは通ったろう。
 行列ができるようになって止めてしまったが、京部氏との飲み収め、
 年末29日くらいに、ここで飲むと決めていた時期もあった。
 いいものだった。

 先日、世田谷三軒茶屋の新井英一さんんの事務所を訪ねた。
 40年くらい前に住んでいたアパートのすぐ近くだった。
 有名なホルモン焼の「久仁」の側だ。
 太子堂八幡神社の側でもある。
 40年前、未決で保釈中のおれは、何もすることがなくて、神社のベンチに寝転んで、
 空をみていた。
 そのベンチも、朽ちかけてはいたが、同じ場所にあった。
 おれは、呆然と立ちつくした。
 40年前の…
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 冬の月、投票所へ行く道すがら。 

 投票してきました。「脱原発」を主張する党と個人に。
 しかし、その結果の空しさ。
 でも63年も生きてきましたから、あまりがっかりもしない。
 「脱原発」にむけて、ぼちぼちやりましょう。

  本を送っていただいた。
 林舞さんから、
  『モビールでつづる365日』(よしいいくえ・著/林舞・デザイン/誠文堂新光舎)
 須藤遥子さんから、
  『コンテンツ化する東アジア』(谷川建司・王向華・須藤遥子・秋菊姫/青弓社)

 『モビールでつづる365日』は、前書きによると、よしいさんは、その日の気持ちを、
 モビールにするという「一日一モビ」を毎日続けているという。
 毎日モビールを作っているというと、「大変じゃないですか?」とよくきかれますが、
 好きなことを続けているだけなので、大変なことではありません。とも書いておられる。
 
 ぱらぱらと眺めていると、選挙の暗澹たる気持ちが、すつかり軽くなった。

 林舞さん、須藤遥子さん、ありがとうございます。 
 自民、圧勝。ん?
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  不思議な通路@京急・新逗子駅

 今日は朝から重い雲が立ち込めている。雪催いというやつだ。
 旧暦では、今月13日が11月1日。11月を「雪待月」ともいう。
 今日・明日と世田谷ボロ市、師走の灯点し頃、寒風のなかを、
 そぞろ歩くのも一興である。
 世田谷ボロ市通りを上町側から向かって世田谷側の左にある、
 焼き鳥屋にボロ市の日だけ剣菱の樽があった。それを目的に、
 なけなしの金をはたいて、よく行ったものだ。
 なにか、遠くなってしまった、昭和の頃の思い出のような感じである。

 明日は選挙、今回だけはなんとしても投票する。
 雪催い
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